オイルの違いでエンジン音が静かになる


オイルの容器に、10W-40など数字が表示されていますが、ご存じでしょうか?
これは、オイル粘度(粘りけ)を表しており、正式にはSAE粘度グレードと言います。

SAEとはSociety of Automobile Engineers「米国自動車技術者協会」のことで、自動車に使用されるオイルの粘度を規定しており、世界的に最もポピュラーに使用されています。


10W の「W」とは冬場の Winter の頭文字を取ったもので、寒冷時のオイルの粘りけを「10」という単位で表しています。 この数字が小さければ小さいほど低温時にサラサラした「粘度の低い」オイルとなります。


低温時を想定した使用環境では 0W は「-35℃」、5W は「-30℃」、10W は「-25℃」まで使用できます。




ハイフン以降の「40」はその逆で、夏場の高温時の粘度を表す数字で、この数字が大きいほど高温時におけるオイルの粘りけが強い「粘度の高い」オイルとなります。

0W-20, 10W-30, 15W-40 などのオイルは冬場から夏場までオールシーズンで使用できるオイルでマルチグレードと呼びますが、5W-50など、低温側の数字が小さく、高温側の数字の大きいワイドレンジオイルは、高度な技術力が要求されますので、比較的高価な高級オイル(合成系)になります。

低温側粘度が低いと、寒冷地でのエンジン始動性に優れたオイルで、高温側粘度が高いと、夏場の渋滞などの高温時にも耐えるオイルになります。

 



エンジンオイルの役割


1.潤滑、減摩作用

一番大きな役割です。オイルの潤滑膜を利用して摩擦と摩耗を少なくします。原理は金属同士の間にオイルの膜を作り、金属同士が接触しないようにします。劣化したオイルは潤滑膜切れを起こしやすく、磨耗も早くなります。

2.密封作用

シリンダーとピストン(ピストンリング)の隙間を密封するのもオイルの役目です。劣化したオイルは燃焼ガスがオイルパンに逃げ、ブローバイガスとなって排出され、オイルの消費も早くなります。

3.冷却作用

燃焼した熱を冷却しているのは、冷却水と燃料の気化熱、それとエンジンオイルです。実際に高温部分のほとんどが直接あたるエンジンオイルで熱を吸収しています。劣化したオイルは熱の伝達率が悪く、熱を吸収してくれません。

4.清浄分散作用 (エンジンオイルに含まれる添加剤の作用)

高温時に劣化物が不溶性スラッジなどに変化しないようにしたり、付着したスラッジなどを取り除く清浄作用
低温時にできるスラッジやカーボンをオイル内に溶かして分散させる分散作用があります。劣化したオイルはスラッジやカーボンの付着が目立つようになります。

5.防錆防食作用 (エンジンオイルに含まれる添加剤の作用)

エンジンは金属で出来ているうえ、燃焼時に水分ができる為、錆びが発生します。また、燃焼ガスや酸化物質などにより腐食もさけられません。金属自体に膜を形成して、金属と水分、酸化物質などを直接触れさせないなどの方法で錆びや腐食を防ぎます。劣化したオイルは防錆防食作用も失います。


2018年02月22日